CAST COMMENT

米本学仁

Q 本作に挑もうと思った理由

脚本を読んで先ず感じたのは、岡本万太という存在に出会いたい!ということ。岡本万太の魂に触れたくなりました。二木という存在を通して、自分自身でどういう存在なのか確かめたくなりました。そして実際の撮影では剥き出しでぶつかり合いました。そして掛け替えのないものを共有するようになりました。

Q 映画「岡本万太」と関わる中で印象的だったことや、大変だったこと

その時その時で活かせるものは全て活かす真田監督、そしてクルーの皆さんの姿勢が印象的でした。台風が直撃する中、万太と二木がぶつかり合うシーンは今も鮮明に覚えています。あと撮影しながら兎に角凄いものが撮れている実感がありました。そういう楽しさを後で振り返ってからではなく、その瞬間、瞬間で感じられる稀有な場でした。

Q 岡本万太という人物を一言で表すと

「対等」です。さして二木としては「壊れない遊び相手」なのかな。全てと対等で地続きな存在。人が忌み嫌うような境界線の上に居るようで、生と死さえ自由に自分の歩幅で行き来するような。あまりに全てと対等なのでこちらの全てを晒される怖さもありますね。二木は歪な存在として生きているので初めて対等な存在に出会えたのかもしれません。

Q 一言

真田宗仁郎という人間の対義語は妥協なんじゃないかな。そのあまりの妥協のなさはとても純粋で頑なで愛おしいものです。そういう監督に出会えたのは幸せなことです。30時間ぶっ通しの撮影は衝撃的でしたが、米本学仁の肉体も精神も全身全霊で慶んだ時間となりました。愛と感謝。』